<メルマガ転載>第147回 育成就労の現状と弊社の取り組み

今週から年末突入。お世話になった企業・店舗や先輩に毎度のことながら「手袋」を1年間のお世話頂いたお気持ちとしてお渡ししております。
実は私の祖々父が、香川県の三本松(現東かがわ市)で手袋産業を立上げ、地場産業に育て上げました。その会社も4代目の社長、私のいとこが引き継いでおり、国内の手袋製造業はかなり縮小してしまいましたが、アパレルの販売等他のビジネスも取り込み奮闘中。そんな「手袋」ビジネスが弊社のルーツです。手袋ビジネスというのは、冬を迎えるまでの春からの3シーズン、ミシンや倉庫等への設備投資、材料購入、労働者への賃金の支払いを売上ゼロで賄い、冬の販売シーズンに備える、というニッチで非効率なビジネスでしので、誰もやりたがらなかったのでしょう。そこの勝機はある、という事ですね。
もしくはアメリカのインデアナ州で就業していた時、ここらアメリカ中部の5大湖周辺はめちゃくちゃ冷えます。-35度も経験しました。道路は雪かきが必須になります。朝からたくさんの雪かきトラックが道を作ってくれますが、彼らのシーズンオフの仕事は?と疑問を持ち聞いてみますと、夏場はグランドキーパーをやっておられるそうです。いわゆる2毛作ですね。そうやって知恵を使ってシーズン性のある仕事を成立させておられました。

全段の話が長くなりましたが忘年会シーズンもスタート、とは言え、回数も宴会時間も年齢と反比例して短くなってきました(笑)
昨日の忘年会ではクリスマスプレゼント交換があり、先の手袋を交換用プレゼントとしても利用しました(笑)

10日水曜日に、弊社の加入する「NPO法人外国人在留支援コンソーシアム」の月次例会にオンライン出席。テーマは主に「育成就労の現状」
レジメの配布が無かったので、内容はうろ覚えになりますが、昨年国会で承認された現行技能実習制度に変わる新制度、育成就労は2027年4月の実施に向けて準備中である、との事。同会来年の東京サミットや年度末に実施予定の「入国管理庁への質疑」の纏めに意見を集約しましょう、との事でした。
会議後chat-gptを使い情報を集めてみましたが、いわゆる「特定技能ー登録支援機関」という関係になる「育成就労支援機関」は、新たに登録が必要になるようです。現在の技能実習制度では、「組合」がその機能を担っていますが、また新規の登録が必要となりそうですね。逆に今組合をやっていても、現在の技能実習生の管理支援は可能でも、育成就労制度の外国人の取扱は不可、という事です。
じゃあ、弊社も登録を考えるべきか?という観点で海外の送出し機関から情報を集めてみました。結論として、制度の変更があろうとなかろうと、現行の「技能実習制度」の希望者と「特定技能制度」の希望者は別れるであろう、との考えでした。今までの弊社の経験で、「特定技能」の日本語試験の合格者でも、入国時は全く日本語がわからず、2-3ヶ月にやっと会話が成立する就業者が多かったのですが、実は、そんな外国人は優秀、また家庭環境も中の上という人達であるとの事でした。現「技能実習制度」を希望される外国人は、日本語取得期間も長期に渡り、日本で3年間の仕事をしても、まだまだ日本語の理解力が低いそうです。だからこの3年間の実務経験を経て「特定技能」へ労働者のレベルアップを図る、という制度が必須である、とも言っておられました。
頭を殴られた感がありますが、今の特定技能試験に合格した方々は、皆さん優秀な外国人である、と言っておられました。
一方で、この育成就労制度では、3年間のうちに、特定技能で必要とされる技能や日本語教育を勉強してもらうような支援機関によるフォローが必須になり、その分、受入機関の費用がアップし、そして労働者への賃金が最低賃金になりボーナス無、となっていしまうわけで、特定技能への一本化が自然な流れかな、と考えていましたが、それは間違いであることに気づきました!
よって、そんな、たまたま後進国に生まれただけ、かつ生活レベルが中流以下になってしまっただけの外国人、救わないといけないでしょう!
と弊社も今後、前向きに取組む所存です。どうぞ皆様、ご協力よろしくお願いいたします。