<メルマガ転載>第82回 機械系技術者の求人

今週は福岡まで出張してきました。
人材紹介の仕事ではなく、本業の木炭のお客様への訪問です。京都から新幹線での出張でしたが、京都は祇園祭本番。いつも以上に外国人観光客が多いようでした。一方で出張先の、山口や福岡では、なんとのどかな事でしょう。外国人もそんなに見掛けず、出会う外国人は、多分地方で就業している外国人でしょう。観光客でにぎわっている感は無かったです。九州は九州新幹線が出来て、初めて今回利用しました。地元の方々には、念願のー九州貫通新幹線ーとの事だったのでしょうが、観光客目的と言うより、地方の基幹インフラになっています。乗客も多かったのですが停車駅が多く、さながら東海道新幹線の「こだま」のイメージでした。久留米で下車しましたが、駅前には何もなく、米原や岐阜羽島みたいな感じでした。周りにある西鉄の駅前の方が栄えていました。
観光客も九州に多いと思いますが、ほぼ飛行機での移動が主体でしょう。

主題の機械系技術者について、本年初めからCADを使った開発設計技術者の求人(人文ビザ対象者)を頂き、探しておりましたが、弊社の推薦求職者はほぼ、日本語の面接でアウト!日本語能力に主眼を置き、日本に長期滞在した外国人もご紹介させて頂きましたが、次は開発業務経験不足。募集要項では日本の短期大学卒もOKであったものの、技術系の4年制大学卒でないと無理とか、、求人企業の求人対象者が絞り切れていない感もありましたが、入社後の教育が不要な人材がいい、と面談の度にハードルが上がり、今年の求人は中止となってしまいました。
確かに今まで、求人企業に外国人の採用経験が無かったせいもありますが、技術グループの責任者がリクルートの責任者では、入社後の教育の事を考え、未経験者では現スタッフに負荷が大きい、と判断されたようです。

じゃあ、そんな即戦力のCAD技術者が、日本で採用が可能なんでしょうか??

それが無理なので、弊社へ求職依頼を頂いたのですが、お話しするたびにレベルが上がっていきました。まあ、企業も残業を抑えて、開発時間を短縮できる人材が欲しい事は理解できますが、外国人を採用による今後の海外展開等のメリットを生かす考えが全社に浸透していない様でしたので、外国人を採用することによる、今後の海外展開を充分期待頂ける企業に、弊社は尽力できるのでは、と改めて感じました。

ところで、同技術者について、実は小職は大学の機械工学科卒業で、卒業後化学メーカにて、プラントエンジニアの業務で10年ほど経験が御座います。1985年の入社でしたが、当時はプラントエンジニアリングには、田畑に工場を建設することで、農業従事者を工業従事者に変え、生産性を飛躍的に高め、村を街に変えるという、大きな命題があり、設備投資でバブル経済を助長した経験もございます。もう、今は死語と申しましょうか、人口減少日本では役に立たない技術になり、技術者はアジア等の発展途上国でしか仕事が無くなってしまいました。

そんな大学から同窓会メールが今週届き、驚きました!
所属していた理工学部に機械工学科がありましたが、もう理工学部は無くなり、「物質生命理工学科」「機能創造理工学科」「情報理工学科」になっているそうです。なんと、私の学部が無くなった!(泣)
確かに現在のAIの進化により、AI技術者なら年収数千万円、という時代なので、機械の様な古い技術を勉強しようとする学生は少なくなったでしょう。自分も今大学生であれば、AIプログラムを勉強し、数年間だけ(一生開発プログラミングはやりたくない)AI技術者として就業し、充分な貯金が出来れば直ぐ退職、という人生設計をするでしょう。であれば、古い技術とは言え、機械の設計・メンテナンスは絶対必要な技術です。これから誰が、既存もしくは新規の設備技術を担っていくのか、またロボット産業・自動化技術は誰が推進するのか、全部AIがこれらをやってくれるのでしょうか?
人間対AIのバランスが、今後の大きな技術課題となるでしょう。