<メルマガ転載>第44回介護専門学校卒業後の外国人の就業について

今年の梅雨は、雨と天気が交互にやってきて、比較的過ごしやすい印象。ただ怖いのは、線状降水帯やゲリラ豪雨。ほんとに自然の怒りを感じてしまいます。SDG’sを進めて、化石燃料の使用中止が待たれます。

さて、実は本日、Zoomにて、初めてインド人の面接を実施しました。29歳の彼女は、インドで大学院まで卒業され、”国際交流基金(ジャパンファウンデーション)”のインド支社に5年間お勤めの後、日本の文化に大変興味を持ち、京都の大学付属日本語学科に留学中、昨年9月に来日し、8月で卒業の予定です。
インドの北東部から1年前に訪日されました。訪日前にN5を取得され、ビギナーではありませんでしたが、相当過酷な勉強とアルバイト生活を続けられてたようですが、やっと卒業を迎え、同級生72人の外国人の中でもトップクラスの日本語レベルまで向上したそうです。アルバイトは京都のホテルでレセプション。また大きなカンファレンスでは英語の通訳者として就業されており、卒業後は是非同ホテルで採用したい、もしくは同グループの東京のホテルでも良い、と買われているそうですが、ホテルの接客ばかりの仕事は合わない、と断り、弊社がコンタクトを始めたインドの日本語学校から、相談に乗って欲しいとのことで面談になりました。色白で一見中国人ぽい外観。日本の食事も、納豆でも何でもOK,とても美味しい、と日本の生活を喜んでおられました。そうなんです、インドは東側で中国と国境で接し、バングラディッシュ、ブータンやミャンマーとも接しており、イメージとしてはミャンマー系かも。四季もあり、日本と種類は違いますが、桜も9~10月に咲くと、なんか日本より半周遅れか進んでいる地域の様です。彼女が卒業後日本に住むためには、1)人文ビザでの就業、2)特定活動ビザ(最長一年)で就職活動、週28時間の労働可、の2択でしたが、就業を希望されてました。弊社の面接は合格。派遣会社の知人の社長が、日本語学校を開設予定でマネージャーを探されていたので、紹介の予定です。この派遣会社も需要は大きいのですが、人材が集まらない、と嘆いておられたので、アルバイト報酬保証付きの日本語学校をオープンし、人材を集める一助にしたいという計画です。喜んで頂ければ幸いです。

さて、首記の「介護専門学校」を卒業した外国人の就業について、1月に実施される「介護福祉士」の国家試験に落ちた場合、介護施設に就業ができるのか、と相談を受け、入管に問い合わせました。
1.介護専門学校によって違う、との事ですが、卒業時に「登録証」を発行してもらえば、介護ビザで5年間就業可能。
2.外国人が母国の大学を卒業しており、かつ、その専門学校を卒業時点で、”専門士”のタイトルが貰えるなら、先の特定活動ビザに切替が可能、翌年の介護福祉士の合格まで、アルバイトしながら独学するか、他の人文ビザで採用可能な就職先を探すか、これも先のホテルでは重宝がられそうです。
3.1月の試験で、合格点に満たないな、と判断したら、特定技能試験を受け、4月から特定技能で介護の仕事に就業し、5年以内に介護福祉士を取得する。
この3つの選択肢の中で、選ぶことが可能である、とのこと。小職も3が一番スムースであると感じています。就職の世話をした外国人の中で、「もう授業料を借りるのはいやだ!」と専門学校1年生3名が弊社に相談に来て、特定技能の合格があれば、専門学校を卒業しないで就業が可能である、とアドバイスし、数日後に前勉強なしに受験し、即合格でした。ただ介護の場合はN4も必要になるので、これは今ならJFTBasicという試験が国内で実施されていますが、当時は海外のみだったので、JLPTN4を持ってないもう1名の中退者は、特定試験に合格し、日本語も上手なのに、泣く泣く帰国しました。
実はこの「介護専門学校」にも闇があります。。授業料年間80数万円は前払いで、まずこの授業料を持っている外国人はいません。この授業料は「奨学金scholorship」と称して、地方自治体が貸与してくれるのです。ほぼ全員が借り入れます。これを借りた外国人は、その後、その自治体(都道府県)で5年以上就業した場合返済の義務が消えますが、5年は長い。。また先に弊社に相談に来た外国人も、2年目も奨学金を借りる予定だったのが、予算オーバーで借りれなくなった。そこで、彼らのビザのスポンサーであり、就業中の介護事業会社が、自治体に代わって貸してやる、と言ってきたそうです。たぶん就業後の給料から天引きするのでしょうか、、、
こんな経験から、弊社では日本の学校へ行きたいなら、まず特定技能の試験に合格し、労働者としておいでよ、働きながら日本語を学ぼうよ、と外国人の指導に当たっております。

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