<メルマガ転載>第2回 技能実習生から特定技能へ

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さて、一般的な外国人は日本国内に長期在留するためにはビザ(査証)が必要となります。
大きく分けると、以下の8種類になります。
 外交査証(外交用)
 公用査証(公用)
 就業査証(高度専門職、宗教、報道、企業内転勤、人文・知識、特定技能等)
 一般査証(技能実習、留学、家族滞在)
 短期滞在査証(短期滞在)
 通過査証(短期滞在)
 特定査証(日本人の配偶者、永住者の配偶者)
 医療滞在査証(特定活動)
令和3年3月末現在 在留外国人総数 276万635人・・総人口2.2%、京都府の人口相当 永住者+特別永住者(40.8%)技能実習生(10.0%)人文・知識(10.0%)留学(7.5%) 定住者(7.2%)家族滞在(7.0%)日本人の配偶者(5.1%)特定活動(4.5%)特定技能(1.8%) *出入国在留管理庁「新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」抜粋
 個人的には、日本人の配偶者が多いイメージを持ちますが、 実際は、技能実習生・人文知識・定住者・家族滞在、が多いようです。
定住者は、日本で10年以上就業し安定収入がある外国人、もしくは 日本人の配偶者で3年以上、という実績のある外国人に精査の上与えられるビザです。
ところが、ニュースで見掛ける「違法外国人」は、圧倒的に技能実習生が多く 感じられます。それは、ビザの取得にあたり、就業先の企業等が決まっている ビザなので、外国人がより良い収入や、職場環境への不満等により、会社を辞める、逃げる等が発生した場合、即時違法行為となってしまいます。
また技能実習生は名前の通り、「実習生」であり、労働者に当たらず、ほとんどの 実習生は法令最低賃金、ボーナス無という待遇で、他の日本人と同一の労働を させられているからです。この制度が、他国から奴隷制度と揶揄される所以です。
20年以上、先進国として、最先端技術を持つ日本が、他の国の発展のために 出来ることとして、日本の農業・製造技術を途上国に伝承し、彼らの技術の底上げに、
という目的で始めた事業であったはずが、技術が海外に移転し、その移転先の元 途上国が力をつけ、ご存じのように、年々日本の技術は陳腐化し、教えられる 技術はなくなり、そんな海外の批判を浴びるようになった、という経緯があります。また例えば、介護についても2017年から技能実習が実現しています。介護の技能を日本で習得しても、帰国後に、母国で、介護の仕事はほぼありません。実習する意味が全くない職種も存在します。
そこで2019年4月、特定技能、と呼ばれる新しいビザが生まれ、初めて、日本で、 いわゆるブルーカラーと呼ばれる現場労働に、技能実習という制度を使わず、 正規の労働者として就業できる外国人労働者を受け入れる運びとなりました。 続く

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