特定技能制度の概要

在留資格「特定技能」が制定される以前の介護分野では日本で介護職の外国人を受け入れできる在留資格は3種類(EPA、留学生、技能実習制度)でした。ところが、EPAや技能実習生では、実習生という肩書があることから、一人で現場を任せることはできません。留学生は28時間/週の就労時間制限があります。

今般の在留資格「特定技能」は、人口の減少・少子高齢化に伴い深刻化する国内の人手不足に対応するため、政府は定年延長(年金支給の引上げ)、ロボット・装置を使った省力化、AI技術を生かした無人配送などで、特に生産性向上や国内人材確保の取組を行ってもなお困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有する外国人材を受け入れる制度を活用する事により本分野の存続・発展を図り日本経済・社会基盤の持続可能なものにしていくことを目的としています。仕事も給料も日本人と同一である事が求められ、それにより各々の技能レベルに応じて、日本人と同じ仕事をさせる事が可能となりました。

ここでは特定技能「介護分野」の簡単な説明をまとめています。

ここでは特定技能外国人の介護分野に求められる基準について簡易的な説明をします。

※外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブックより抜粋

在留資格「特定技能1号」に求められる基準・資格・義務

「特定技能1号」は、平成 31年4月から始まる、就労目的で外国人材を受け入れるための在留資格です。

対象となる外国人は、技能水準・日本語能力水準を試験等で確認された上で入国します。
介護事業所で最大5年間雇用することができます。
5年後は帰国ですが、介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」に変更して、永続的に働くことができます。なお、3年目まで 修了した 技能実習生は、「特定技能1号」に必要な試験が免除されます。

外国人介護職員に求められる日本語能力

入国前の試験等で下記の日本語能力水準を確認

・ある程度の日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力
・介護の現場で働く上で必要な日本語能力
※技能実習3年を修了した者 又は介護福祉士養成施設を修了した者は、必要な日本語能力水準を満たしているものとし、試験等を免除

外国人介護職員に求められる技能

入国前の試験等で下記の技能水準を確認

・受入れ業種で適切に働くために必要な水準
※技能実習3年を修了した者 又は介護福祉士養成施設を修了した者は、必要な技能水準を満たしているものとし、試験等を免除

在留期間中の介護福祉士の国家試験の受験義務

なし(任意)

※介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」に変更することが可能
 (在留資格「介護」での就業は無期限)

勤務できるサービスの種類

・身体介護等(利用者の心身の状況に応じた入浴、食事、排せつの介助等)
・支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助等)
・夜勤可能

従事できないサービス
・訪問系サービス全般

人事・転職

・同一法人内の異動の可
・介護職種での転職の可

配置基準に含められるまでの期間

雇用してすぐに、配置基準に含められる
(ただし、6か月間受入れ施設におけるケアの安全性を確保するための体制が必要)

受入調整機関等

登録支援機関によるサポート

「特定技能ビザ」就労者の詳しい内容につきましては、概要項目よりご確認ください。

ここでは特定技能外国人の介護分野における必要な試験の説明をします。

介護4

介護分野における在留資格「特定技能1号」は、以下に該当する外国人材の方が対象となります。

海外で実施される以下の試験に合格すること

  • 技能試験(介護技能評価試験)
  • 日本語試験(国際交流基金日本語基礎テスト又は日本語能力試験N4以上)
  • 介護日本語評価試験

主に技能試験(介護技能評価試験)と介護日本語評価試験の試験内容を説明します。

技能試験(介護技能評価試験)内容について

<実施方法>

コンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式

<受験手数料>

1,000円程度

<介護技能評価試験>

  • 言語:    現地語
  • 受験資格者: 17歳以上
  • 試験時間:  60分
  • 試験問題数: 45問

問題の内訳は以下の通りとなっています。

(学科試験:40 問)

  • 介護の基本(10 問)
  • こころとからだのしくみ(6問)
  • コミュニケーション技術(4問)
  • 生活支援技術(20 問)

(実技試験:5問)

  • 生活支援技術(5問)
  • 判断等試験等の形式による実技試験課題を出題

以下の画像がサンプル問題です。(厚生労働省 ホームページより

介護日本語評価試験内容について

<実施方法>

コンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式

<受験手数料>

1,000円程度

<介護日本語評価試験>

  • 言語:    日本語(指示文は現地語)
  • 受験資格者: 17歳以上
  • 試験時間:  30分
  • 試験問題数: 15問

問題の内訳は以下の通りとなっています。

  • 介護のことば(5問)
  • 介護の会話・声かけ(5問)
  • 介護の文書(5問)

以下の画像がサンプル問題です。(厚生労働省 ホームページより

試験結果の通知について

  • 試験終了後、試験会場のコンピュータ画面上で試験結果を表示。
  • 試験実施後5営業日以内を目途に、専用ウェブサイトにおいて
  • 受験者が受験者名、試験名、試験日、顔写真、総合スコア
  • 合否などの情報をスコアレポートとして取得可能。

※合格基準:問題の総得点の60%以上

学習用テキストについて

最新の試験日程と介護技能評価試験・介護日本語評価試験の学習用テキストについては、
厚生労働省のホームページをご確認ください。

■学習用テキストに関するお問い合わせ先
〒112-0004 東京都文京区後楽1-1-13 小野水道橋ビル5階 
(公社)日本介護福祉士会
TEL:03-5615-9295 MAIL:ginou-kousyu@jaccw.or.jp

ここでは外国人職員の雇用にあたり注意する事について簡易的な説明をします。

外国人職員が職場へ定着してもらうには、以下のことに気をつけましょう。

お客様の不安を招かないようにしましょう

介護や飲食等の業種は対人サービスであり、日本語によるコミュニケーションが必要不可欠です。お客様の不安を招かないよう、外国人職員には必要なレベルの日本語を習得してもらいましょう。
基本的に1文を短く話してあげて下さい。
基礎的な専門用語のほか、利用者の訴えを理解するのに必要な擬態語・擬声語、他職員とのコミュニケーションに必要な現場特有の言葉なども覚えてもらいましょう。またシフト勤務の場合、終わりの申し送り文章も定型文化することで、スムースで正確な引継ぎが必要です。

外国人職員は安い労働力ではありません

外国人職員が日本人と同等の労働を行う場合には、同等の処遇をしましょう。これは留学生をアルバイトとして雇用する場合も同様です。最低賃金法の遵守は当然の事として、日本人が従事する場合の報酬と同等額以上の報酬水準としなければ、受入れはできません。

宗教や文化の違いに配慮しましょう

外国人職員が信仰している宗教によっては、食事に制限があったり、お祈りの時間が必要な場合もあります。日本人にはなじみのない文化や習慣を持っている場合もあります。それぞれの職員の宗教や文化等をきちんと確認し、尊重するようにしましょう。

生活面も含めた幅広い支援をしましょう

外国人職員に気持ちよく働いてもらうためには、生活環境を整えることも重要です。住まいの確保や補助、職場までの交通手段の確保など支援するとよいでしょう。

地域交流 日本人との英語ー日本語交流

在留管理に配慮しましょう

在留期間の更新申請手続き等の支援をお願いします。在留期限のおおむね3か月前から申請が可能です。
(弊社に支援を委託頂ければ、更新申請手続きは無料です)
在留期間更新等の手続き時に申請した内容から逸脱する就労(異なる業務や安易な施設異動等)はできません。

職員への事前の丁寧な説明を心がけましょう

外国人の雇用にあたっては、共に働き、教育を担う現場の職員の理解がとても重要です。事業所として、外国人を雇用するためにどのような体制を整えるのか、現場の職員に丁寧に説明してから採用活動を行いましょう。
(外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブックより)

また、外国人の加入により他の日本人職員のモチベーション向上に効果が出る、と仰る受入れ機関様もございます

弊社には外国人スタッフも在籍しているため、様々なサポートが可能です。
また、弊社ではフィリピン、ベトナムから「特定技能」就労者を、日本企業へご紹介させて頂く事が可能です。
「特定技能」就労者の詳しい内容につきましては、概要項目よりご確認ください。

お気軽にお問い合わせください。0742-53-0133受付時間 9:00~17:00土・日・祝・お盆・年末年始はお休み

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